工事・リフォームの請求書の書き方は?記載項目とインボイス対応のポイントについても解説

工事・リフォーム代の請求において、正確な請求書を作成することは、工事代金の未回収リスクを低減するうえで極めて重要です。

請求書に必要な記載項目と、インボイス制度・電子帳簿保存法への対応をまとめました。あわせて、請求書発行後の入金確認や督促に多くの時間を取られてしまう実態と、その負担を軽減する方法も紹介します。

工事請求書に必要な記載項目とインボイス対応

工事やリフォームの請求書に最低限必要なのは、書類タイトル・発行日・発行者情報・請求先情報・工事内容の内訳・合計金額・支払期限・振込先の8項目です。2023年10月に始まったインボイス制度に対応する場合は、登録番号や税率区分などの記載も追加で必要になります。本記事では、基本の記載項目とインボイス対応のポイントに加え、リフォーム事業者の間で共通する請求業務の負担についても解説します。

請求書の基本記載事項

工事明細書との違い

「請求書」と「工事明細書」は混同されやすい書類です。工事明細書は工事内容の内訳を示す書類で、金額の記載は必須ではありません。一方、請求書は代金の支払いを求める書類のため、金額と振込先の記載が必須になります。実務では両者をまとめて「明細書兼請求書」として発行するケースも多く見られます。

記載すべき8つの項目とテンプレート例

具体的には、①書類タイトル(「請求書」または「御請求書」)②発行日③自社の名称・住所・連絡先④請求先の会社名・担当者名(「御中」「様」の使い分けに注意)⑤工事内容の内訳(品目・数量・単価・小計)⑥税込合計金額⑦支払期限⑧振込先口座——の8点が基本です。工事の場合、「〇〇邸 内装工事一式」のような大まかな記載だと、施主から内訳を問われることがあります。工程や部位ごとに項目を分けておくと、後からのトラブルを防ぎやすくなります。

文章だけではイメージがつきにくいため簡易的な記載イメージを挙げると、「請求書/発行日:2026年8月1日/〇〇建設株式会社 御中/株式会社△△工務店(住所・電話番号)/件名:〇〇邸 浴室リフォーム工事/内訳:解体工事一式150,000円、給排水工事一式200,000円、内装仕上げ工事一式250,000円/小計600,000円/消費税(10%)60,000円/合計660,000円/お支払期限:2026年8月31日/振込先:〇〇銀行〇〇支店 普通1234567」のように、工程別に金額を分けて記載すると、施主にとっても内容が伝わりやすくなります。送付方法もあわせて検討しておくと安心です。郵送に加えてPDFをメールで送付する事業者も増えており、発行から相手への到達までのスピードを上げやすくなります。

インボイス制度・電子帳簿保存法で追加すべき対応

適格請求書に必要な3つの追加項目と経過措置

インボイス制度に対応した「適格請求書」を発行するには、基本項目に加えて、①適格請求書発行事業者の登録番号(T+13桁)②税率ごとに区分した合計額と適用税率③税率ごとの消費税額——の3点を追加する必要があります。現行の経過措置スケジュールでは、2026年10月以降は免税事業者からの仕入れにかかる消費税の控除割合が50%へ引き下げられる予定です(今後の制度改正で見直される可能性もあるため、最新情報は都度確認してください)。

建設業では免税事業者である一人親方への発注も多いため、自社・取引先双方の登録状況を確認しておくことが実務上のポイントになります。

電子帳簿保存法における保存義務

あわせて注意したいのが電子帳簿保存法です。電子的にやり取りした請求書などの取引情報は、紙に出力して保存することが原則認められていません(2024年1月以降)。紙で受領した請求書等は紙のまま保存すればよく、必ずしもスキャナ保存する必要はありませんが、メール添付やクラウド発行で受け取った分は電子データでの保存対象になる点を押さえておきましょう。

請求書発行・入金確認が事業者の負担になっている理由

弊社が実施したリフォーム事業者向けセミナーで行われたアンケートでは、決済・請求業務に負担を感じている事業者が7割を超え、「とても負担が大きい」と回答した層では後払い決済への関心が100%に達したという結果も出ています。もっとも多い決済手段は銀行振込(42%)で、手作業での請求書発行・入金確認が常態化しています。日本全体のキャッシュレス比率が53%に対し、フィールドサービス業では30%にとどまるというギャップも、この手作業依存を裏付けています。

水回りリフォームを手掛けるある事業者では、月60〜80件の請求書発行と入金確認をほぼ社員1名で対応しており、現金の紛失・数え間違いのリスクや、店頭での集金後にわざわざ会社へ立ち寄って経理に渡す移動時間の無駄が、日々の負担として積み重なっていました。浴室リフォームを手掛ける別の事業者では、高額案件で前入金を求めざるを得ず契約が立ち消えになるケースや、入金滞納者が全体の約1割に上ることが課題となり、督促業務が営業担当の心理的負担になっていたといいます。また、小口の住宅設備工事を数多く手掛ける事業者では、受注管理システムからのCSV登録作業が手作業で発生し、案件数の多さがそのまま登録工数の増加につながっていました。三者に共通するのは、請求書という書類そのものの正確性以上に、発行後の入金確認・督促・データ入力といった周辺業務に多くの時間を取られているという点です。

「NP後払いair」で請求業務を仕組み化する

「NP後払いair」を導入すると、工事完了後の請求書発行から入金確認までを仕組み化できます。具体的には、請求書発行のタイミングで与信・決済手続きが連動し、入金の消込や督促連絡を「NP後払いair」が担うため、事業者側で振込名義の照合や催促連絡を行う手間が減ります。ある事業者では導入後に現金集金がゼロになり、請求業務がパートタイマーでも対応できる体制に変わりました。別の事業者では、督促業務から解放されたことで営業担当が本来業務に集中できるようになったといいます。書式や登録番号の記載漏れといった請求書そのものの正確性だけでなく、「発行した後どう回収するか」まで含めて効率化したい事業者にとって、検討の価値がある選択肢です。

よくある質問

  • 請求書と工事明細書はどちらを発行すればよいですか?

    金額の支払いを求める書類は請求書が必須です。工事内容の内訳を詳しく示したい場合は、明細書を兼ねた形式にすると施主からの問い合わせを減らせます。

  • インボイス登録をしていない一人親方に発注する場合、請求書はどうなりますか?

    相手が登録事業者でなければ適格請求書は発行されず、自社側の仕入税額控除に影響します。取引前に登録状況を確認しておくと安心です。

より詳しい情報を知りたい方は、
お気軽にお問い合わせください

TEL03-5159-7882

平日10時から17時